4/20●AG600飛行機の歴史的瞬間を胸に刻むー空と海のスペシャルツアー開催風景

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未来

旅行社FTG

　4月20日（快晴）に飛行機工場見学・港珠澳大橋クルーズツアーを開催しまして、早朝から専用車にて珠海へ向かいました。午前は工場見学で、工場内の専用バスに乗り換えて、まずは飛行機観覧デッキで離陸・着陸を眺めました。飛行機離陸・着陸メカニズムを学んで、空港の選定基準や滑走路の建築基準も教えてくれました。

　次は今回ツアーの目玉である飛行機工場見学に移りました。

この工場は中国が開発した世界最大の水上飛行機（水陸両用飛行機）であるAG600（Kunlong）の組立生産ラインです。工場内は写真撮影禁止なので、余計に興奮してしまいました。組み立て中のAG600機は3台ありまして、1年に5機くらい組立できると教えてくれました。

雛形機である「蛟竜600」機前に集合写真

　このとき、私たちは誰も、自分たちが歴史的瞬間に立ち会っていることに気づいていませんでした。

お昼は社員食堂でドリンクとフルーツ付きのお弁当を食べました。　

午後は遊覧船に乗って港珠澳大橋を見学し、世界最長の海上橋の建設過程を学びました。

ツアー風景の動画

後書き

ツアー終了後、このAG600に関するニュースがネットで上がり、なんと4月20日に型式証明（Type Certificate）を取得しました。

ニュースの概要

4月20日、中国が自国の民間航空耐空基準（CAAC）に基づき完全自主開発したAG600が、北京において中国民用航空局（CAAC）から型式証明（Type Certificate）を取得しました。これは、世界最大の離陸重量を誇る民間水陸両用飛行機が厳格な試験と検証をクリアし、開発が完璧に成功したことを意味します。同時に、市場参入に向けた「通行証」を手にしたことを示しています。

この黄緑色の機体は午前中に私たちが見ていた飛行機そのものです。AG600の型式証明（取证）取得当日、私たちはその飛行機の最終組立工場を見学しました。その時は『なぜ日曜日なのに皆、急いで作業しているのだろう？』と不思議に思いました。しかし、AG600の型式証明取得という歴史的瞬間を目の当たりにでき、本当に記念すべき旅になりました。

AG600について

AG600（Kunlong）は、中国が開発した世界最大の水上飛行機（水陸両用飛行機）の一つです。正式名称は「AVIC AG600 Kunlong」で、主に消火活動や海上救難任務を目的として設計されています。以下にAG600の主な特徴や仕様をまとめます。

AG600の基本情報

開発会社: 中国航空工業集団公司（AVIC）
初飛行: 2017年12月（陸上）、2018年10月（水上）、2020年7月（海上）
運用開始: 2023年頃から本格的な配備が進められています。
愛称: 「Kunlong」（鯤龍／こんりゅう）
- 「鯤」は古代中国の伝説上の巨大な魚で、龍のように空を飛ぶとされることに由来。

主な特徴

大型水陸両用機
- 全長 36.9m、翼幅 38.8m、最大離陸重量 53.5トン。
- 4基のターボプロップエンジンを搭載。
- 航続距離は約4,500km、最大速度 500km/h程度。

多目的運用
- 消火活動: 一度に 12トンの水を搭載可能で、20秒以内で吸水できる。
- 海上救難: 最大 50人の乗客を救助可能。
- 海洋監視: 領海の警備や災害対応にも利用可能。
設計思想
- 中国の「国産大型航空機プロジェクト」の一環で、Y-20（輸送機）やC919（旅客機）と並ぶ重要機体。